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「金融データ活用チャレンジ」で入賞!~AIの可能性~
本日は、データ活用を極める当社職員をご紹介します!🤩
先日、金融業界最大のデータ分析力を競い合う大会「(金融庁共催)第3回金融データ活用チャレンジ(※)」(以下「本コンペ」)にて、当社職員が入賞しました!
なんだかとっても難しそうですが…どういった表彰なのでしょうか🤔
入賞された、国際業務部シンガポール駐在員事務所の稲留さんにお話を聞きました!
(※)一般社団法人金融データ活用推進協会(代表理事:岡田 拓郎、以下「FDUA」)主催
■金融データ活用チャレンジとは?
金融庁とFDUAが共催する、金融業界最大のデータ分析コンペティションです。第3回となる今回は、金融業界でも注目されている「生成AI」や、国の推進する「資産運用立国」という潮流に沿って、「生成AIを活用した資産運用アドバイス」をテーマとして開催されました!
ではここからは、稲留さんに解説いただきます!🎤
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<稲留さん>
本コンペの具体的なテーマは、企業の情報をまとめている文書(統合報告書やESGレポートなど)に関する質問に対して、自動的に、かつ正確に回答できるシステムの構築を目指すというものです!
コンペの課題としては、RAGシステム(←後ほど解説します)を構築し、100問の質問に対する回答を生成して、その回答の精度を競うというものです。
■稲留さんから受賞内容のレポート!
ここからは、稲留さんに受賞内容をお伺いしました!🎤
Q:そもそも、なぜこちらの大会に出場されたのでしょうか?
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現在、駐在しているシンガポールでも、AIはホットなテーマであり、今回の出場を機に、RAGシステムの構築や、その過程での試行錯誤をとおして、スキルや経験を獲得し、シンガポールでの調査業務にも活かせると思ったためです!
Q:その「RAGシステム」とは何のことなのでしょうか…?
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「情報検索」と「生成モデル」を組み合わせた手法のことです!
みなさんもご存じChat GPTは、インターネット上の情報を学習しているため、もちろん社内の規定やマニュアルなどの情報については答えられないですよね。一方、RAGシステムを取り入れると、質問に関連する情報を参照しながら回答してくれるので、社内の情報もより正確でピンポイントの回答が得られるんです!当社では、あいリク、ミニクルなどの社内文書を参照しながら回答してくれるようなRAGシステムを取り入れたチャットボットが検討されていると聞いています。私が現在、業務上頻繁にやり取りしているシングライフでも、最近RAGを使って、取扱商品内容について質問し、回答を得られるというチャットボットを開発し、事務部門が利用し始めています。
Q:なるほど・・・では、今回稲留さんはどのようにRAG(検索拡張生成)システムを構築されたのでしょうか?
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回答精度を上げるために、様々なことを工夫しました。
テキスト以外のデータはどのような形で抽出・保存するのか、また、保存したテキストをどのように検索(キーワード検索/文脈検索)するのか、などなど…様々な観点があり、それらを一つ一つ改善していくことにより、精度を上げていったことが、今回の入賞に繋がりました。
Q:受賞のご感想を教えてください!
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本コンペでは、回答精度面での評価結果として「FDUA賞 金融業界(総合)」をいただき、参加した金融業界の参加者の中では、7位となりました。といっても、シンガポールに駐在しているため、表彰式の当日壇上には上がっておらず冒頭の写真には写っておりません(笑)また、企業特別賞として「マイクロソフト賞」もいただいたのですが、評価いただいた内容を詳細に解説しようと思うと社内報では紙面が足りません(笑)。(シンガポールでのデジタルイベントの様子について、以前の社内報はこちら)
長年システム部門にいたので、私の専門はITですが、ITは移り変わりが早く一生学び続けなければならない領域です。生成AIに限らず、幅広く最新技術には自ら触れて理解し、業務にどう活かせるかを常に考えるようにしています。今回はシステム部門での学びも活かすことができ、結果として表彰もいただけて大変光栄でした。
Q:受賞後に、シングライフのメンバーとは何かコミュニケーションがありましたか?
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シングライフの同僚に、チャットボットの回答精度が中々向上しないことに悩んでいる人がいました。そこで、システム的な仕組みを説明し、精度向上のために出来ること・順序などについてアドバイスしたところ、とても喜んでくれました。コンペに取り組んだ経験が仕事に還元出来たと思う瞬間でした。こうしたコミュニケーションの積み重ねがシングライフの個々のメンバーとの信頼関係構築のベースとなっていると思っています!
Q:最後に、今後のデジタル技術の進化などについてお聞かせください。
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生成AIの技術は、目覚ましいスピードで進化しています。適切なデジタルリテラシーを持ちながら常に最新技術を取り入れ、継続的に改善・アップデートしていく姿勢や積み重ねが、結果として大きな業務効率化に繋がっていくと思います。
また、デジタルの分野はシングライフ、シメトラなど、グローバル含めた住友グループ全体で、情報共有や共同研究を進めていくことで、グループシナジーの発揮も期待できる分野だと考えています。グループ一丸となって取り組んでいきましょう!
<国際業務部からのお知らせ>
現在、稲留さんが所属しているシンガポール駐在員事務所では、毎月シングライフやシンガポールに関する調査レポートを発行しています。
当社でも参考になるような事例も扱っておりますので、興味ある方には是非ご覧ください。
<リンク先>あいナレッジ (sumitomolife.co.jp)
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