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日本アクチュアリー会年次大会で表彰されました!~コツコツが大きな成果に~
本日は、新年早々、嬉しいニュースをお届けします!✨
昨年11月、日本アクチュアリー会の年次大会で、優秀論文に当社職員の論文が選ばれました!🎉
アクチュアリー論文ってもう絶対に難しそう…なんですが、論文を書かれた丸山さんに、研究の内容をお伺いしてみました!
■日本アクチュアリー会の年次大会とは
日本におけるアクチュアリーの専門職団体である「日本アクチュアリー会」は、積極的な調査研究活動への参加を促すため、学会に投稿された論文から極めて優れた作品を毎年表彰しています。
今回は、丸山さんが執筆した『死亡リスク,長寿リスクおよび解約・失効リスクの将来の所要資本に対するリスクドライバーの導出 ~生保数理に基づくアプローチ~』が優秀論文に選ばれました!
ここからは、論文の内容を丸山さんに説明してもらいました!
■論文の概要
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【丸山さん】
私の論文では、 ESR(※)において多くの生命保険会社が直面している課題を解決する方法を提案しました!
※2025年から導入される新しい保険の規制のこと。(経済価値ベースのソルベンシー規制)ESRでは、将来のリスク量(将来、死亡率や解約率が悪化した場合に、会社にどれだけの損失が生じるか)を計算する必要があります。 将来のリスク量は、正確に計算するのにとても時間がかかるので、多くの保険会社は、計算が簡単な「リスクドライバー」を使って、おおまかに計算しようとしていました。
しかし、簡単に計算した結果が正確な計算結果と大きく異なっており、多くの生命保険会社 が頭を抱えていました…
そこで、私の論文では、計算が簡単で、正確な計算結果と完全に一致するようなリスクドライバーを、理論的に求めることで、この問題を解決しました!将来のリスク量(正確な計算) 将来のリスク量(簡単な計算)
■学会からのコメント
学会の方からは以下のような評価コメントがありました!(一部、平易な言葉で言い換えています。)
リスクドライバーの理論的な値やその近似値について、これまで日本アクチュアリー会で議論されていなかったため、新しいアイデアです。また、ESRの導入が近づく中で、リスクドライバーの選び方やその正しさを確認することは、実務家にとって非常に重要なテーマです。実際に使える方法が提案されているので、有用性も高いです。
この論文は、アクチュアリーのような実務家に影響を与え、これから始まるESRの実務における課題の一つを解決するものです。そのため、この論文を今年度の優秀論文に選びたいと思います!
また、ある他社の方からこんなうれしい話もあったようです。
■他社の方からのコメント
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ESRにおけるリスクドライバーを何にするかは弊社でも大きな論点でした。
丸山さんの論文発表を聞いて、リスクドライバーの理論解が出せるのかと衝撃を受けました。
弊社は、今は丸山さんの提案したリスクドライバーで計算しています。
最後に、丸山さんに感想を伺いました!
■丸山さんからのコメント
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本研究の発端は、好奇心 から始めた小さな分析でした。それが数年後偶然にもESRにおける課題解決に繋がり、主計部国際保険計理室で業務として数か月にわたり深堀りする研究をさせていただきました。その過程では、多くの方からご協力いただきました。そのため、今回の受賞を通じて恩返しができてとてもうれしいです。
おそらく、皆さんの中にも業務で気になることや、知りたいけれど忙しさに追われて調べられないことがあると思います。その気持ちはとても大切です。ぜひ空いた時間に追及してみてください。もしかしたら大きな成果につながるかもしれません。
丸山さん、受賞おめでとうございます!🎊
好奇心から始めた小さな分析を、追及したことが今回の受賞につながったという丸山さん。
わたしたちも、小さな日々の疑問や関心を少しずつ解決し、積み上げることで、将来大きな何かに繋がるかもしれませんよね!
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