スミセイと人
ドキュメント コロナ禍の現場では<コールセンター>
~すべてはお客さまのために~
コロナ禍においても、「お客さまのために」と奮闘する当社職員の姿をお伝えする連載企画の第2回目です(第1回目はコチラ)。今回はコールセンター運営に携わられているお客さまサービス部の皆さまにインタビューさせていただきました。
第7波ピーク時には給付金請求が通常想定しているレベルを大きく越えてしまい、ご請求受付からお支払いまで時間を要したことは皆さまの記憶にも新しいことかと思いますが、その裏でいかに過酷な状況で当社職員が奮闘していたかについては、当事者の方を通じて以外にはなかなか伝わってこないことかと思います。
今回はコロナ禍でのお仕事に加えて、普段どのようなことを大切にお仕事されているかについても、インタビューさせていただきました。
まずはお客さま案内サービス室のお二人です(森田さん、板東さん)。お客さま案内サービス室の所在地である大阪も緊急事態宣言下で通常と同じ勤務体制が取れなくなる中、お客さまから殺到するお問い合わせ、お叱りの声などを一身に受け止められました。
まずは森田さんです。全国のお客さまからのお電話は大阪、札幌、東京の3か所で受電していますが、大阪から札幌に出張されたり、やはり大変だったようです。
①森田さん(お客さま案内サービス室)
コロナが始まって大阪に緊急事態宣言が出て通常体制での業務ができなくなり、札幌のコールセンターに出張して対応することになりました。札幌の方も温かく迎えてくださり、大阪チームの結束も固まりました。その時はチーム一丸、会社一丸で頑張れるんだなということを感じましたね。
そんな中、コロナに罹患されたお客さまから「あなたも危険を冒して出社して受電してくれてるのね」と労っていただけたのが、札幌に来てることはご存じじゃないでしょうけど嬉しかったですね。
その後、札幌にも緊急事態宣言が出て大阪に戻ることになりました。密にならないよう隔日出勤で対応したため、一人がさばくボリュームもかなりあって大変でした。特に第7波の時はかなり多くの請求があって大変でしたね。お客さまからの問い合わせもかなりたくさんありました。当時は保健所や病院に対する苦情も一手に引き受けたりしてました。
コールセンターなので基本的にはその時限りのやり取りで終わるのですが、再受電でさっきの人名前なんだったの、と聞かれたりするのは嬉しいですね。一生懸命対応すると名前を覚えたりしてくれるのは嬉しいです。
日々の仕事では、人に寄り添うこと、を大事にしています。お客さまにとってどう対応するのが一番いいのか、考えながらやっています。もともとは人見知りで、話すことも苦手だったんですが、お客さまとの会話を重ねる中で、少しずつお客さまの求めておられるものが理解できてきたように感じています。
続いて、板東さん。時々刻々と変化する自治体、病院の取り扱い、ストレスのたまるお客さまの対応でご苦労されたようです。
②板東さん(お客さま案内サービス室)
コロナが広まって、みなし入院の請求が増える中で、保健所・病院の書類取扱が自治体によって全然違うこと、さらに基準が変わっていく中で臨機応変にご案内しないといけないというのは本当に大変でした。
当時は給付金グループの受電が増えて電話が繋がらなくなって、折り返しの電話がどんどんたまっていく状況でした。お客さまもストレスがたまる状況だったんですが、こちらからおかけ直しした際に、「込み合っているのに早くにありがとう、あなたも大変だと思うけど頑張ってね」というお声をいただけたのは嬉しかった思い出です。
コロナ罹患されたことが収入減に直結されている方も多くて、いつも以上に、着金が遅れることがそのまま生活苦につながることから苦情になることも多かったです。
病気、怪我をされて不安な中でお電話いただいているので、少しでも不安が解消するように、聞きなれない言葉をどうわかりやすく伝えるかなど心がけるようにしています。入社して6年、もともとは電話も苦手でしたが、お客さまと話す中で自分も成長できたと思います。
TEL対応終わった後にメールアンケートいただくんですが、話のトーンとか、感じが良かったとかのコメントをいただけるのは嬉しいですね。
続いて札幌コールセンターの大畠さん。普段は離れて仕事しているメンバーの間で、危機に直面したからこそのつながりも生まれたようです。
③大畠さん(札幌コールセンター)
毎日朝から晩まで電話が鳴りやまない状態で、入社以来一番大変な状態でした。お客さまも「全然つながらないじゃないか」と最初から怒っている状況でしたね。そんな状況でかなりストレスがたまっていた時、大阪の方に相談して色々アドバイスをもらえて、場所は離れてるけど自分も頑張ろうとなりました。今までは札幌の中だけしかあまりつながりがなかったんですが、大阪とのつながりもできたのは本当に良かったです。夏に個人旅行で大阪に行って、その方に会うことになっているので、今からとても楽しみです!
普段、お客さまがお電話を切られてから切電するので、切り際にぼそっとお話声が聞こえてくるんですが、誠意を込めて対応した後に「この方綺麗な方なんやろうなぁ」と、声と対応から想像してもらえたことがあって嬉しかったです。実物は全くそんなことないんですけどね(笑)
苦情を言われるときはすごい言われます。生活に苦労されている方からは「なんとも思わないのか」ときつく攻め立てられることもありましたね。応援も入れて今必死で査定しているので、と実情を説明したりしてました。
自分は新人の時、本当にポンコツだったんです(笑)当時はお客さまと全然話がかみ合わず、怒られまくっていたんですが、カッコよくて本当に頼りがいのある先輩がいて、その人みたいになりたい!と頑張ってやってきました。先輩は育休に入りコロナ禍はずっと会えていなかったんですが、最近復帰されたので「少しは先輩みたいになれました!」と報告したいです。そして、これからは自分も後輩にそう思われたいですね。
続いて、代理店案内サービス室の永安さんです。永安さんは普段は代理店のお客さま応対を行うお仕事をされていますが、受電業務がひっ迫する中で、所属の壁を越えて応援に回られたようです。
④永安さん(代理店案内サービス室)
第7波の時に受電がとても回っていかないので、普段は代理店コールセンターで使っている自動音声サービス(AI)をコロナの給付金請求専用に導入しました。AIとは言っても音声を受け付けるだけなので後続事務は人の手になり、お客さまがお話しされた内容を録音して対応しています。営業職員コールセンターがひっ迫して元々の担当だけではカバーしきれないので、部全体でどうカバーするかという話になって取り組みました。
それとは別に、かつて支払業務を担当していたことがあって、当時大変だった保険金サービス部にも2回応援に行きました。昔の所属から声が掛かるのはやっぱり嬉しかったですね。
当時は城見全体で部署とか全部越えてとにかくみんなで頑張ろうという空気でした。過ぎてしまえばいい思い出です。会社人生でこんなことあったよね、という感じで後から語れると思いますね、当時はそれどころではなかったですが(笑)
もともと自分はできる人じゃありませんし、仕事は絶対一人ではできないので、仲間と協力する事、力を合わせることを大事にしてやってきました。みんなが気持ちよく働けるために自分ができることって何だろうと考えるようにしています。そういう意味ではコロナ禍みたいな大変な時だからこそ大きくひとつになることができたのかなと。
最後は、コールセンター管理室の杜山さん。コールセンターでは受電だけでなく、書類発送など後続事務が発生します。受電がひっ迫すると、当然後続事務もひっ迫するわけで・・・
⑤杜山さん(コールセンター管理室)
コロナの場合、通常よりも請求書作成や書類点検の手間がかかるんです。ピーク時は1日1000件、通常の倍ぐらいの件数がありましたが、書類作成する端末も10台しかないんです。急遽派遣職員を雇っていただくなどの対応を取ったんですが、それだけでは足りず、部外からも応援してもらいました。OPさんの出社前、退社後にシフト組んで対応しました。書類作成用のコールセンター専用端末をはじめて操作する人も含め城見のサービス部門からの応援部隊です。
そんな皆さんから、連日残業で疲れている中、労いの言葉をいただけるのは嬉しかったです。まだ時間大丈夫だから作るよ、と言っていただけたり。時間外で申し訳ないんですけど、1件でも多く作成いただけると有り難いためいいですか、とお願いしたり。
個人的な経験なんですが、前任で受電業務をしていた時、ご契約者さまご自身、余命宣告を受けた方から死亡保険金の手続き依頼を受けました。受取人である娘は何も知らないので、ご自身に万が一があった際に困るんじゃないかと心配されてのこと。不安を少しでも減らしたいと思い、娘さんにコールの電話番号を伝えて欲しいとこの時はお話しさせていただきました。ご契約一件一件に思いを馳せることは難しいんですが、請求書の向こうには一人ひとりのお客さまがいて、それぞれ色んな思いを持たれている方がいるということを意識して仕事するようにしています。コロナは大変だったんですが、一人ひとりのお客さま、一件一件のご契約に全部門一丸で取り組めた体験だったと思います。
インタビューにお答えいただいたお客さまサービス部の皆さん、ありがとうございました!
世の中全体がストレスを受けていたコロナ禍という過酷な環境下で、受電業務を担われていたご苦労は察して余りあるものがあります。しかし一方で、そのような危機的な状況だからこそ所属のカベを越えられた、チームとしての結束を強く感じた、お客さまの一言がより染みた、と日常では得られない大きな何かを得られたことも皆さまのお話しから伝わってきました。
次回は連載最終回、支払部門の「コロナ禍の現場では」をお届けします。
