スミセイと人
ウェルビーイングびと ~ 動きだそう!輝く自分へ ~ Vol.25 世界デフ陸上選手権出場でメダル獲得🥈🥉
社内報担当です!
ウェルビーイングな職員=“ウェルビーイングびと”についてご紹介する連載企画の第25回目。
現在、パリではパラリンピックが開催されており、多くの選手が感動を届けてくれていますが、みなさんは「デフ(deaf)リンピック」という大会をご存じでしょうか。
デフリンピックとは、deaf(英語で「耳がきこえない」という意味)+オリンピックのこと。つまり、国際的な「ろう者のためのオリンピック」です。なんと開催100周年である2025年の開催地は、東京なんです!
以前社内報でも「デフスポーツ」をご紹介しましたが、(ウェルビーイングびとVol.21)今回は、来年の東京デフリンピック出場を目標に、陸上競技で挑戦されている職員を紹介します!
先日、台湾の台北スタジアムにて、「第5回世界デフ陸上競技選手権大会 」(日本デフ陸上競技協会 )が行われ、スミセイハーモニーの樋口さんが出場されました!
世界デフ陸上競技選手権大会でメダル獲得!🥈🥉(大会期間:7 /18(木) ~7/23(火) )
当選手権では、39の国々から集まった陸上競技の精鋭たち(100~1500m走、やり投げ、ハンマー投げ、走幅跳、棒高跳等)が出場しました。
樋口さんは、1500mと800mに出場。(大会動画:①7/18(1500m)の様子(2:19:00~2:23:00)②7/23(800m)の様子(1:17:10~1:19:48))
なんと結果は…1500mで銅メダル🥉、800mで銀メダル🥈を獲得、見事ダブル受賞されました!!🥳
きこえない中での陸上競技
ここからは、東京2025デフリンピック特別サイト(公式サイト)を参考に、デフスポーツにおける競技の工夫についてご紹介します!
陸上競技は、きこえる人と同じ国際ルールに準拠して行われます。違いとしては、選手へ競技開始を伝える部分です。
100分の1秒を争うトラック種目では、スタート音に合わせて動作を開始することがとても重要になりますが、デフアスリートはスタート音がきこえません。そのため、以前はスターターや近くの選手を目視してスタートを行っていました。特にクラウチングスタートで行う短距離種目においては、スタート合図を目視するため選手は顔を上げてスタートに備える必要があり、不利な体勢を余儀なくされていました。
そこで視覚的情報保障として開発されたのが「スタートランプ」です。
スタート音を光の合図で知らせる装置で、ピストルと連動し、オン・ユア・マークス「赤」、セット「黄」、号砲「緑」と色の変化によって選手に合図を知らせます。
スタートランプを選手の視線に配置することで、きこえる人と同条件でスタートをきることができるようになりました。
そのほかの競技では、サッカーでホイッスル以外に旗を使ったり、空手では反則やポイント時にランプが点灯したりと、視覚による情報保障をしています。
ではここからは、世界陸上選手権に出場された樋口さんにお話を伺います!
樋口さんにインタビュー!
Q:陸上を始めたきっかけ、そして今回の選手権に出場された経緯を教えてください。
陸上を始めたのは中学2年生のときでした。団体競技は向いてないと思い、姉に相談をしたところ、「だったら、陸上部に入りなよ~」と誘われたのがきっかけです。
社会人になり陸上から離れていた時期もありましたが、「2025年に東京デフリンピックが開催される」ことを知り、友人からも「また走らないか」と声を掛けられ、練習を始めることを決心しました!😌
そして2023年の日本デフ陸上競技選手権大会では800mと1500mとも優勝することができ、今大会の出場権を獲得しました。
Q:今の業務内容について教えてください!
主にお客さまや支社(※)から送られる給付金請求書類一式をデータ化する仕事を担当しています。具体的には、書類を間違えないように順番に並べて束を作り、大型の高速読取機でスキャンされた書類に番号をつけていくという業務です。
給付金グループのみなさんは優しい方ばかりで、みなさんのおかげで円滑に仕事ができており、また競技の練習も応援してくださるので、日々感謝しています😊
(※)スミセイハーモニーでは、住友生命やグループ関連会社から業務を受託しており、各種手続きにおける書類受付からイメージデータ化、書類管理と一連の業務をはじめとして、現在ではさまざまな業務を行っています。
Q:仕事と両立しながらも、ずばり陸上を続けられている理由は?
走る理由の一番としては、同じ障がいを持つ子どもたちに、勇気と希望を与えたいから、だと思います。自分が先頭に立って結果を出し、最高のパフォーマンスを見せることで耳が不自由でも努力次第で変われることを証明したいと思っています。
また、目標に向かって練習を継続し、結果を出すのが楽しく、好記録を出せたときは格別な達成感と満足感を味わうことができます!😄
Q:競技経験を通して仕事に活かせていることはありますか?
陸上では継続することで実力を伸ばしてきたので、仕事のなかでも「続ける」ことは大切なことだと思います。また、練習をすることで体力はつきましたので、仕事面でも非常に助かっています。
樋口さん、ありがとうございました!
仕事と競技を両立させながら、ストイックに世界に挑む樋口さん。今後は、2025年11月のデフリンピック出場を目標に、デフ陸上日本選手権に向けて研鑽されているそうです!
日本で初めての開催となる「2025東京デフリンピック」、ぜひアスリートのみなさんを応援したいですね!!
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